第2章 運動エネルギー
本章と次の3章は、今後仮想物理を検討する際に必要となる前提である。
本仮想物理では「1章時間とは何か?」にて相対性理論を否定しており、E=mC²が成り立たない為、エネルギーと質量の関係を見直す。
重力の中で物体が運動すると、運動エネルギーと重力エネルギーが発生するが、この2つのエネルギーについて考察する。 運動エネルギーと重力エネルギーの2つのエネルギーは、その発生源と力への変換論理が異なるが、これについては「10章重力とは何か?」にて述べる。 2章ではこのうち運動エネルギーのみを考察し、3章で重力エネルギーを含め考察する。
運動によるエネルギーは、原子の竜巻回転の慣性による反発力に逆らって内部に吸収され、これが粒子自体の竜巻回転の運動エネルギーを増加させる。 すなわち、加速度を与えると物体の慣性が増大し、その結果として運動エネルギーも増大する。 物質が光速に接近すると慣性が極大化し運動エネルギーは極限まで増大する。 物体の加速度により変化するエネルギーを運動エネルギー、速度0のとき重力との相互作用で発生するエネルギーが重力エネルギーである。
さて、本章では運動エネルギーと質量の関係を検討する為、相対性理論の式E=mC²/√(1-V²/C²)を借りる。(※参照)
相対性理論において静止状態の物質のエネルギーはE=mC²で表され、無重力状態、速度Vで運動するとE=mC²/√(1-V²/C²)となる。
式の分子部分mが質量、分母を含めた全体mC²/√(1-V²/C²)が運動エネルギーである。物質が静止している場合、エネルギーはmC²である。
物質内の粒子は質量0の光子と違い質量を有するため、光速に近づくほど運動エネルギーは無限に増加し、決して光速に達することはない。
すなわち、質量のある全ての物質は光速に達することはできず、光速に達するのは質量0の光のみである。
※;2章及び3章にてE=mC²/√(1-V²/C²)を使っているが、本仮想物理では相対性理論を否定しているためこの式を使うことは誤りである。 しかし、Cが近傍宇宙で速度の上限であると言う想定は同じため、運動エネルギーと重力エネルギーの相違を検討する仮の式として使用している。 さらに、相対性理論を否定しているため、本仮想物理ではV=0のエネルギーは0、V=Cのエネルギーは∞となるはずである。 仮にこの式を流用すると、E=mC²[{(1/√(1-V²/C²)}-1] となるが、仮定の上に仮定を重ねる為、ここでは使用しない。