第6章 電磁波とは何か?
一般論において電磁波とは、「電界と磁界が互いに作用して波のように伝わる現象」と定義される。
電磁波とは何か?を検討する前提を以下に示す。
- ・電磁波は光の仲間であり質量を持たない。
- ・電磁波は導体に交流を流すと導体の周辺の空間から発生する。
- ・電磁波は電場と磁場の両方を纏う。
- ・光は波と粒子の性格を持つ。
- ・光は重力に引き寄せられる。(重力レンズ効果)
- ・光には輻射圧(放射圧)がある。
- ・光速度不変の原理は採用しない。(1章 時間とは何か?)
以上のことから、「空間には限りなく0に近い絶対質量を持つ検出不能な粒子(重力子)が無数に存在し、エネルギーを得ると-電荷子と+電荷子に分極し電磁波(光重力子)となり、エネルギーを失うと閉極し再び重力子に戻り検出不能になる」と仮定してみる。(下図参照)
【光重力子(電磁波)】
光重力子は、-電荷子と+電荷子が竜巻回転原子モデルと同様な竜巻回転をしている。
その重心はお互いの電荷によるつり合いの重心であり、回転する電荷子により電場が発生し、さらに直交して磁場が発生し、電磁波となる。 また、放出された光重力子は、-電荷子の方が軽いため、-電荷子を進行方向に向ける。(5章物質とは何か?)
竜巻回転となる仕組みを以下に示す。
-電荷子と+電荷子にはクーロン力による引力と回転による遠心力が働くが、竜巻回転となる為には内向きに絞り込む向心力が必要である。 生成されたばかりの-電荷子と+電荷子の回転形状はランダムであるが、偶々その2つが同じ左回転(又は右回転)となった時、2つの磁場も同じ左回転となって竜巻回転を包み込む。 この時発生する2つの磁場の磁気双極子(8章磁場とは何か?)は、N極とS局が逆向きになるため、竜巻回転の内側では打ち消し合って弱くなり、外側では距離があるため打ち消しが発生せず強いままとなる。(下図)
本仮想物理ではローレンツ力を、-電荷とN極、+電荷とS局の間に働く排斥力と仮定している。(9章ローレンツ力とは何か?)
竜巻回転で発生した磁場は、竜巻回転の内側で弱く、外側で強いため、-電荷子と+電荷子にはローレンツ力による内向きの向心力が発生する。
このローレンツ力による向心力、クーロン力による引力、旋回による遠心力の3つの力がつり合い竜巻回転を維持する。

光重力子は竜巻回転により螺旋を描きながら電場を発生させ、その電場に誘導され磁場が交互に発生し電磁波となる。(下図)

電波、光、放射線の周波数の違いは、竜巻回転の回転速度の違いである。
また、光重力子は極小であるが絶対質量があり、輻射圧が発生する。
光重力子が竜巻回転することと、原子核と電子が竜巻回転するのは原理的に同じものである。
光重力子における電荷子と電子や陽子の電荷子は同じものであるが、光重力子は分極により-電荷子と+電荷子が紐づいた状態であり、一方電子や陽子では電荷子が完全に分離し、強い力で重力素に拘束されたという状態の違いがある。
光重力子と陽子の結合エネルギーは、完全に電荷子が分離し強い力で極めて近距離に拘束された電子と陽子の方が圧倒的に大きいと考える。
なお、光には不思議な現象が多く存在するが、これについては「11章 光の不思議」にて検討する。
【電磁波の発生】
一般理論では電磁波の発生を、以下のように説明している。
- ① 電流を交互に流すと、右ネジの法則に従い回転磁場が発生する。
- ② 磁場の変化を妨げる方向に電場が発生する。
- ③ 電場の変化を妨げる方向に磁場が発生する。
- ④ ②~③を繰り返す。(下図参照)
ここで、②については、マックスウェルの変位電流において「仮想的な導体を想像すると、誘導電流が流れ電場が発生するが、それに相当する事が空間でも起きる」と解釈され、③の場合は②で発生した電場により①と同じ事が起きると解釈している。

一般論に対する反論を以下に述べる。
まず、②であるが、実在する導体であれば、その導体中に存在する自由電子が移動し、誘導電流となるため電場が発生するが、空間には自由電子が存在しないので電場は発生しない。 さらに、空間で磁場から電場が発生する現象は一般には観測されていないが、②はそれを前提にしているようだ。 次に、③であるが、変化する電場で磁場が発生するためには、②の前提条件が必要となるが、②が論理矛盾を起こしているため、やはり成り立たない。 また、一般理論では、磁場と電場が交互に再生成され空間に広がっていくが、エネルギーは距離の逆二乗で減少するため、遠方で磁場や電場が再生成するとは考えられず、電磁波の広域性とも矛盾する。
本仮想物理における電磁波(光重力子)の発生のメカニズムを以下に示す。
電流を流すと、空間に磁気双極子(第8章 磁場とは何か?)が発生し磁場を形成するが、電流の極性が交互に激しく変わるため、磁気双極子もN局とS局を交互に激しく振動させる。
この磁気双極子の振動に合わせ、周囲の重力子も激しく振動し、この運動エネルギーが光重力子を生む。(図2)
この結果、導体の周辺で磁気双極子と光重力子が同時に生成され、この光重力子が空間を伝播し電磁波となる。
光重力子は粒子であるため伝搬には広域性があり、同時に粒子数は距離の逆二乗で減少する為、エネルギーも距離の逆二乗で減少する。
なお、同時に生成された磁気双極子は、一定時間後に自動的に閉極し重力子となるため磁場も消える。
